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食品ロスの解決策 [社会]

 まだ食べられるものを捨ててしまうのは勿体ない。尤もであるが、あまりにも情緒的に過ぎるのではないか?。では仮に、捨てられる食品を大食い界のレジェンドたちにすべて食べてもらったらどうだろうか?。勿体なくないことにはならないのではないだろうか?。ヒトの消化管を通過しさえすれば無駄ではなかったなどとはとても言えまい。大量の排せつ物に変わるにすぎないのである。

 ここにこそヒントがあるのではないだろうか?。当たり前すぎていままで公にはほとんど発言されてこなかったが、食品ロスを解決する一番の方法とは、「流通量を減らす」ことに他ならない。

 日本全国で、マクロに見渡してみて、これだけ人口がいて、これだけの流通量があって、ヒト一人当たりの必要量はこれだけで・・・と計算してみれば、余剰な流通量は当然余る運命にある。

 今あなたが、期限切れの缶詰を食べたり、おつとめ品の弁当を食べたりして、「微力ながら食品ロスを減らせた・・・」と感じているならば、それは大きな錯覚である。あなたがおつとめ品を買ったということは、その分できたての弁当が一個売れ残ることになり、食品ロスはトコロテン式にスライドしてくるからである。なにせ、巨大な流通量のロスをなくそうと思ったら、国民一人一人がスーパーやコンビニのすべての食材を食い尽くさねばならず、肥満は必至である。もし仮にそれが実現したとしたら、小売業は「売り切れたということは、もっと売れるということだ」と考え、さらに流通量(生産量)を増やすであろう。

 実際に、筆者の身の回りでは食品ロスはゼロである。なにせ、自分で買ったものや貰ったものはすべて無駄なく食べているからである。しかし、すべての国民がそのように励んだとしても、小売店における廃棄食品の減少にはつながらない(はず)のである。

 もし干ばつや凶作などが発生した場合には、物価も上昇するし、流通は減るし、無駄なく食べようという消費マインドも働くため、食品ロスが大幅に減ることが予想される。一方では、社会全体では死亡率の上昇となって跳ね返ってくることも考えられる。逆の言い方をすれば、食品ロスが問題になるくらいに広く国民に食料が行きわたっているというのは、(ある意味)豊かで健全なのであろう。先進国でも餓死者は出ているが、それは別の次元の話である。

 何らかの施策により本当に流通量が減ったとする。ある日あなたがコンビニに行って弁当を買おうと思ったら、売り切れていた。流通量が減っているので、売り切れることが多くなるのだ。そしてあなたは仕方なくカップラーメンを食べて食事を済ます。別に死ぬわけではない。社会全体では確かに食品ロスが減っている。私にはこのような社会のほうが健全なように思われるがどうだろうか?。

 しかし、こんな当たり前のことが、公に語られることはない。実現が不可能だからなのか、もしくは何か都合の悪いことがあるのかもしれない。資本主義経済だから、食品ロスをなくすという倫理的目標を掲げて流通量を統制することは現実的ではない。消費期限を過ぎたものでもまだ食べられるとか、そんな議論ばっかりである。流通量を減らせば一気に解決するのに、なぜ古い食品を無理して食べる必要があろうか?。さらに、食料自給率も上がるし、貿易赤字も減少するし、いいことずくめではないだろうか??。
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