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ごね得した件 [ポイ活]

物価高高騰は様々な影響を及ぼしている。

私の住む賃貸住宅が一方的ともいえる賃料の値上げ書類にサインして送付するように言ってきたのが確か2-3カ月前。周辺の不動産価格事情や物価高などを理由とするもので、家賃が3000円、共益費が500円の合計3500円も値上げするという。これは年間にして4万円もの値上げであり、すぐに納得できる金額ではない。

しかもこの賃貸住宅、私は何とも6年も家賃を納め続けている優良顧客であるばかりでなく、日当たりも悪いし、不満も結構あるのだ。しかもこの6年でそれなりに経年劣化もしているだろう。仮に私が退去して別の顧客を募ってもすぐに入居者が決まらない可能性もあるし、その時の表示価格は今よりも高い金額を提示できるものだろうか・・・?

さらにこの賃貸住宅、全国的にも超有名な巨大企業の物件であり、その企業の業績は多分悪くはないように見受けられるのだ。だって、テレビCMまで出す資金力があるわけで。

で調べてみると、賃料の値上げというのは貸主と借主の双方が合意しない限りは履行できないらしいのだ。そりゃそうだろう。そうでないと一方的な賃料値上げが横行することになってしまう。そのため、一旦は無視を決め込むことにしたのだった。

・・・するとやはり先方貸主から電話があり、ナントカ値上げを了解してくれないかとのことで、いろいろ当方の思うところを吐露したところ、家賃本体の3000円の値上げはせず、共益費の500円の値上げだけで妥結することになった。これはごね得ということになり何となく後味が悪い気もするが、貸主のほうは最初から諦めモードだったため可哀そうなくらいであった。実際のところは値上げというのは必須ではないのかもしれない。実際、妥当な金額だと思うし、それなりに劣化した物件だからだ。

そういえば、過去に住んでいた物件では逆のことがあった。

10年近く住んでいたのだが、気になってネットで調べてみると賃料は下がっている。そして駐車場代も4000円も下がっていたのだ。賃料はいいとして、駐車場代を「値下げ」するという提案は入居中にはされなかった。こちらから言えば下げてくれたかもしれないが、面倒くさいではないか。

かくして、値上げの時には一方的に通告し、自発的に値下げすることはない。料金体系も時に複雑怪奇で(更新料や敷金、礼金、現状維持など)これまたトラブルの多い業界である。

まあそういうわけで、通常は借主が多く損を被ることがおおく、業界自体の料金の透明性のない好ましからぬ面の多い業界ゆえに、なにも借主がごね得したからと言って後ろめたく思う必要はないのだ。といいつつも、これが20年前くらいの私だったら「ピヨピヨ、ピヨピヨ」と唯々諾々と従っていただろう。今回は貸主側をピヨピヨ状態にさせてしまった。年を取って神経が太くなってしまったことに何とも言えぬ思いも残しつつ、やはりお金は大事だという思いを新たにしたのであった。
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