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櫻井よし子氏のコラムに違和感満載 [政治経済]

週刊新潮に毎週連載されている氏のコラム。

ここのところ安倍氏殺害事件、国葬問題、統一教会などのネタが続いている。

氏によると、統一教会の問題を安倍氏と関連付けて報道しすぎではないかということだ。なんでも、ここ20年近くの間、新聞各紙は統一教会の記事をほとんど掲載してこなかった。これはつまり、統一教会が昔はともかく現在においては問題のない団体だという証左ではないのか。であるとすれば、萩生田氏が関連団体の会合に出席することの何が問題なのか。報道するのであれば、今現在も統一教会が問題のある教団なのかどうかほりさげて調べるべきではないのか。また、統一教会の票の差配については、他の政党もやっていることだから全く問題ないとしている。立憲であれば連合の票といった具合に。

さてこのコラム、氏の批判するマスコミの統一教会憎しの報道の一翼を担っている週刊新潮に掲載されているのが興味深い。今週号においても週刊新潮はかなりのページを統一教会ネタに割いているのである。もちろん、両論併記ということでこれ自体は好ましいことかもしれない。

さて櫻井氏のコラムをみて、これは「人は自分の見たいものしか見ない」の典型だと思った。櫻井氏自身が統一教会と関係あるかどうかは知らないが(あるという噂もある)、氏は数多くの統一教会に関する報道を見ても、今現在においてもきわめて問題のある団体であるとは感じないのだろうか?。そこがまず疑問である。

氏は、報道機関が「現在もしくはここ数年における」統一教会の問題を報じていないと断罪している。しかしながら、私がテレビ等で見る限り、統一教会は現在に至るまで悪行の限りを尽くしているようにみえる。仮に氏が報道は十分でないと感じたとしても、過去20年における報道が極端に少なかったことを以て現在では問題のない教団であると結論するのは明らかにバイアスがかかっているように思われる。なぜなら、その期間において教団は政治勢力(特に与党)との結びつきを強めており、権力になびくことで報道されないように対策してきた可能性があるからである。実際に、政治側の圧力があったという報道も散見されるが、残念ながら物的証拠はない。とはいえ、状況証拠からみるにかなり黒に近いグレーである。

氏のコラムに共感する点があるとすれば、マスコミの手のひらを返すような姿勢に対する嫌悪である。確かに過去20年近く報道は極端に少なかった。でもこれは致し方ない面があって、教団からの圧力だけでなく、このネタがあまり市民の興味をそそる内容ではなくなってきたからだろう。報道は売れてナンボであるから、今報道が過熱しているのも売れてナンボである。これは仕方がない。でも、報道が少なかったから問題のない教団なのだというのは明らかに論理の飛躍である。この期間に、紙面では報じられていないが数々の悪行があったことは多くの報道にあった通りだ。氏はこれらの報道をみていないか、みても問題ないと感じたかだ。後者であるとすれば、氏が統一教会に対して非常にシンパシーをもっていることになる。いや、そう疑われても仕方があるまい。氏ほどの人が、木を見て森を見ないようなことがあろうとは、甚だ残念でならない。
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