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ゴミ袋有料化は愚の骨頂 [社会]

東京都の某自治体が来月からゴミ袋有料化に舵を切る。40L一袋で何と80円もするという。それまでは透明~半透明のポリ袋なら何でもよかったので実質ゼロ円だったわけだから、それを仮に一枚5円と高めに見積もっても、袋代だけで何と16倍である。これぞまさに暴虐の極みであろう。週二枚使うとすると年間に一万円である。物価高のこのご時世にやることではあるまい。

一世帯年間50袋くらい使うとして(ゴミの容積を減らしてパンパンに節約して週一回と仮定)、20万世帯あるとすればゴミ袋代だけで年間8億円ということになる。なお、住民から発生するごみの回収・処理は自治体の責務であり、その費用は住民税もあてられる。よってこれは二重課税の法律違反になる可能性もある(と思う。僕は法律家ではないが)。

昨日のテレビニュースによると、この自治体、都内でも一人当たりのゴミの量が多いので、ごみを減量するために有料化に踏み切るのだとか。そりゃーそうだ。ゴミ袋を有料化すれば、人々はゴミ袋代を節約したいのでゴミを減らす努力をすることになる。その結果が不法投棄であったり、職場や高速PAへのゴミの持ち込みであろう。ゴミの総質量は本当に減っているのだろうか??。むしろ逆で、ごみが多いということはその自治体はゴミ収集がしやすい優良自治体であるということではないか?。

我々は生きていくうえでさまざまにゴミが出る。食事をするだけで、肉を買っても野菜を買ってもレトルト食品を買ってもゴミがでる。このゴミを減らすには、食事の量を減らす必要があるということになる。もしくは、企業の側でもできるだけゴミのでない包装を心掛けるべきだ。例えば、レトルトカレーの箱を廃止したり、肉のトレイを廃止して量り売りで薄手のビニル袋にするなどすればかなり改善するはずだ。以前からこういう議論はされているが、ほとんど実施されてこなかった。理由はおそらく面倒臭いとか、逆にコストがかかるとかであろう。よって、ごみの総質量を減らすというのは難しいのだ。

昨日のニュースによると、ごみの量が減ることが良いことであるという前提で話していたのが気になる。上記の通りごみは簡単に減らないものであるし、ごみが減るということは、人々が買い物をしなくなるということだ。つまり、経済が低迷して人々が物を買わなくなれば必然的にゴミが減るわけだが、それは本当によいことなのだろうか?。」

あと細かいことだが、ごみ袋もまたゴミであるということを忘れてはいないか?。多くの人はゴミ袋をゴミだけの用途に使っている。実際、スーパーなんかでゴミ袋を買い物袋として使用している人は意外と少ない。で、スーパーやコンビニの袋だったり、何らかのポリ袋に詰めたゴミをさらに自治体指定のゴミ袋に詰めているわけだから、自治体指定のゴミ袋の分だけゴミが増えているのである。これでは本末転倒も甚だしいのではないか。

自治体に告ぐ。ゴミくらいは楽に出させてほしい。レジ袋の利用を認めることは、資源のリユースになってゴミを減量する効果がある。ゴミ出しに罰金を加えることにより、ごみ発生を忌避するために消費・経済が落ち込む危険があるし、罰金を逃れるために不法投棄が増える恐れもある。とにかく、ごみ袋有料化は百害しかないのである。
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