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日本はいろんな意味で途上国 [社会]

皆さまこんにちは。

この国に生まれてよかった!と思われている方は多いと思います。私もこの日本という国はとても平和に暮らせる国であるし、使われている言語もかなり洗練されたものだし、四季折々の移ろいが素晴らしく、勤勉な国民性から他国からの(一部近隣の数か国を除く)評価も高い。いや、日本はとてもひどい国なんだという人もおられますが、今日の論点ではないのでおいておきます。

ただ、安心平和に暮らせるわが国でありながら、最近ニュースをにぎわせているのは、線路内を逃走した男性の死亡事案です。痴漢冤罪の問題だと思われますが、たかだか痴漢という微罪で冤罪になったときに人生台無しになるという恐怖があるということ自体、司法が機能していないという意味でおかしいと思われます。

司法の機能不全は、過去の多くの冤罪事件や最近では志布志事件や村木事件などに想起されるように、警察と検察と裁判所の癒着構造が問題です。判事は正義感があっても、流れに反する判断をすれば出世できないため、心の中では無罪と分かっていても有罪判決するようにみられます。つまり、「疑わしきは罰せよ」ということ。司法が機能不全になっている以上、痴漢冤罪被疑者が逃げ出すという心理構造は容易に想像されます。こういった場合、司法がすぐには変われない以上、全国的にガイドラインを設けなければ安心して電車にも乗れないと思いますが、その動きはないようです。

話は飛びますが、憲法がまったく改正改訂されないのも諸外国からしてもきわめて異常でしょう。しかも成立過程からすると押し付け憲法であったことは明確です。押し付けだから改正!というわけではないにしても、あまりにも現実と乖離した憲法は改正しなければいけない。9条はすぐには難しいとしても、あの意味不明な全文くらいは改正すべきではないでしょうか?。

またまた話は飛びますが、共謀罪法案の可決(見込み)など、議会が数の論理でやりたい放題になっていることです。私としてはカジノ法案のあまりにもあっけない可決は問題だったと思います。国民の過半数が反対しているのに可決されるということは、民主主義が所詮は見せかけにすぎないということにほかなりません。一応、国民が選んだ議員の多数決なので、議会の議決が民意を反映するということになっているわけですが、実際の選挙では民意を届けてくれそうな人は出馬しないのです。また、国防・経済・エネルギー・カジノ・原発などの諸問題ですべてに一致する代表者は自分の選挙区には誰もいないのです。カジノには反対だが、憲法は改正すべきだし基本的には保守(つまり私)のような人は自民党に票を入れるかもしれません。しかし、代表に選ばれた自民党議員は、個人的にはカジノ反対であっても、党議拘束のため反対できません。その結果、カジノ法案が可決してしまうわけです。

長々と書いてしまいましたが、要するに民意を反映するのに議会制民主主義では国論を二分する重大事案については不適当な場合があり、国民投票のような制度が必要と思われますが、日本にはこの制度がないということが問題です。国民投票をすれば、カジノ法案も共謀罪法案も否決されるでしょう。それは当然のことであって、自民党に票を入れた人は、カジノや共謀罪に賛成だから入れたわけではないからです。

ほかにも色々ありますが、この国は手放しで素晴らしい!と言えない点がいくつかあることを考えてみました。
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