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石炭火力発電は悪か? [社会]

あまりにもマスコミが推すので名前を憶えてしまいましたよ、グレタ・トゥーンベリさん。スウェーデンの環境活動家?らしいです。若いっていいなー。私にも同じように考えている頃がありましたよ。ちょうど1980年代頃ですか、地球温暖化なんかが話題になってきたころです。地球を守ろう!っていうのはもちろん大事なことなので、プラスチックの分別だとか、いろいろやっていました。物事の本質とか、現実世界との整合性を考えずに表面上の善悪で考えていましたね、若いころは。最近になってティッシュペーパーの取り出し口のプラが無くなったりしていますが、そんなものは地球環境に実は微塵も影響しないんです(どうせ燃やすので)。でも昔の自分ならティシュの取り出し口のプラを引きはがしてプラごみに、ボックスは資源ごみにしていたなー(今ははがさずにたたんで燃えるゴミに)。どうせ全部最終的に燃やしているっていうのもあるけど、実際にはリサイクルするほうが却ってエネルギーを消費するので環境に悪いし、リサイクルって実は技術的にも不可能だったりするんですね。紙のリサイクル偽装で問題になった日本製紙の例もありました。かといって、大量消費社会を容認しているわけでもないんです。一人一人にできることは、人生は楽しみながら、極端すぎないぜいたくはしつつ、可能な限りエネルギー消費を減らす努力をするくらいなのではないかと思うのです。人間の経済活動はどうしてもCO2を排出しますから、それをなくすなら電車も飛行機も全部運休、車も規制、みんな自宅にこもって家庭菜園の野菜を食べろってことでしょう。そんなのいくら何でも無理じゃないですか!。グレタ氏も自身の活動が結構な量のCO2を出すことをご存じないのでしょうか?それとも知らないふりなのか、さらに、CO2増加だけが地球温暖化の原因ではないかもしれないのです。この辺は冷静な議論が必要ですね。
 さて、石炭火力発電所です。最近は石炭というだけでヒステリックに「石炭やめろー」という人がいます。確かに石炭はCO2排出も多いし、発電効率もあまり高くないです。それに比べれば、天然ガスのほうが優等生であることは確かでしょう。石油はその中間くらいですが、コストが高いのでどのみち衰退は間違いないところです。石炭の魅力は比較的安価であることでしょう。発電効率は悪かったのが、最近では向上しているみたいですし、排ガスも昔ほどではなく、真っ黒い煙を排出しているわけではありません。
 火力発電以外の方法はどうでしょう?。原子力発電ははっきり言って終わっています。核のゴミの問題が解決しない限り、永続性はありません。水力発電は素晴らしいですが、これからの時代の新設は難しいでしょう。太陽光や風力は頑張ってもせいぜい数%にしかならないでしょうし、発電効率・コストは最悪,本当に環境にいいかも怪しいです。地熱発電は素晴らしい方法ですが、立地が限られるのと、せいぜい国内の数%程度にしかならないでしょう。となると火力で、日本は火力を主電源にせざるを得ず、その燃料は天然ガスと石炭しかありません(一部に石油とバイオマス)。エネルギー安全保障の観点からも、石炭の即時廃止はあり得ませんし、技術力や環境性能を高めながら石炭発電を維持するのは必要なことではないでしょうか?。
 地球環境を守るのは当然のことです。火力発電特に石炭火力は地球環境に悪いです。だからといって、石炭を止めろというのは論理の飛躍です。今夏の例をみるまでもなく、電気がなければ人間は簡単に死んでしまいます。それでいいはずはありません。原始時代に帰れば地球環境が仮に守られるとして、皆さん賛成でしょうか?。そもそも議論の前提は本当に正しいのでしょうか?。
 また、現在存在する石炭火力を廃止する場合には、同様の出力の発電所を増設する必要がありますが、当然CO2を排出します。まだ使える発電所は使い続けるのが一番エコです。また、石炭火力を新設するといっても、それは最先端の技術のものであれば、従来の石炭火力よりも優秀です。技術を継承していくためには、石炭の比率を減らす努力はしつつも、決してゼロにはしないことも必要なのではないでしょうか?。なお、日本が石炭やめると連鎖的にオーストラリアが破綻するかもしれないです。

 こう書いてみると、トランプは環境問題に関しては割とマトモなんだと思います。ただ、国際的には本音を語らないのがこの世界の暗黙の了解であったので、それには反しています。環境問題というのは、対策をすればするほど却って環境が悪くなる性質のものだと私は思っています。現状維持で日本はなにも困っていないのですから、原発実質ゼロ、火力メイン、+アルファ(自然エネルギー)はほどほどでいいのではないでしょうか。

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